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ニュース : ICA/SPA(ICA専門職団体部会)より、ヨーロッパデータ保護法案に対する請願への協力願い

ICA/SPA(ICA専門職団体部会)より、ヨーロッパデータ保護法案に対する請願への協力願い

2013年5月1日付、ICA/SPA加盟団体あての同時送信メールで、ICA/SPA運営委員会決議のお知らせが届きました。
欧州議会で採択されようとしている個人データ保護に関する法案が、個人データについて、作成時の目的を果たしたのちは早急に廃棄または匿名化することを義務づけていることに対し、フランス・アーキビスト協会が欧州議会に対して行おうとしている請願について、加盟団体の協力を求める内容です。

以下はICA/SPA運営委員会決議の仮訳です。


2013年4月にアムステルダムで開催されたICA/SPA運営委員会(Steering Committee)会合において、同委員会は個人データの破壊につながりかねないヨーロッパデータ保護法案(the draft European Date Protection Regulation)への懸念を表明した。また同委員会は、ICA/SPA加盟団体が、団体の内部・外部を問わず、フランス・アーキビスト協会(AAF)が同法案について開始した請願 (https://www.change.org/petitions/the-european-parliament-adjourn-the-adoption-of-the-regulation-about-personal-data)に署名することを勧告する。ICA/SPA は、アーカイブズが唯一無二で交換不能な遺産であり、個人と共同体の記憶を守ることを通して、社会の発展に不可欠の役割を果たすものであることを強調する(2011年、UNESCOで採択されたUNESCO Universal Declaration on Archives)。同委員会は貴団体に、この請願の存在について早急に周知し、可能であれば貴団体のウェブサイトに掲載することを提言する。

クロード・ロベルト

ICA/SPA 運営委員長

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参考までに、フランス・アーキビスト協会の請願についても、仮の訳を示します。
この請願には、

https://www.change.org/petitions/the-european-parliament-adjourn-the-adoption-of-the-regulation-about-personal-data
 
からどなたでも署名が可能です。

個人データ法案採択の停止を求める欧州議会への請願

フランス・アーキビスト協会

 巨大なインターネット企業(Google, Facebook 等) が私たちの個人データを入手し、利用することを防ぐために、欧州委員会および欧州議会は2013年春、極端な解決策を拙速な形で採択しようとしています。公的・私的団体について、個人データ作成・収集の本来の目的を達成した後、そうしたデータの破壊または匿名化を義務づける法案です。欧州委員会は、プライバシー尊重を保障することで、欧州市民の「忘却への権利」を確保しようとしているのです。
 本法案は、紙媒体、電子媒体を問わず、あらゆるフォーマットの個人データをカバーしています。また法案は即時に施行され、国家レベルの既存の法規に優越するものとなります。
 最近、卒業されましたか?―では、学校や大学はあなたのファイルを廃棄するでしょう。
不動産を売却されましたか?―では、登記局はあなたの不動産に関するあらゆる痕跡を消すでしょう。
仕事をやめましたか?―では、あなたが働いていた組織は、あなたに関するあらゆる情報を削除するでしょう。
公的機関や、雇用主に頼ってはいけません。あなた自身のみが、あなたの個人データに関わる責任を負うことになるのです。
 商業目的で、市民の個人データをその人の知らぬままに再利用すること−新しい技術の導入で容易になっていますが−を、何としてもくいとめなければならないのは明らかです。しかしあらゆるトラブルを避けるために、粛々とデータを廃棄する、あるいは匿名化するというのでは、風呂の水といっしょに赤ん坊も捨てるようなものです。ヨーロッパは、個人の自由と調和するような形で、私たちの文化遺産の安全な保存と統制されたアクセスをより確実なものとしようというのではなく、私たちのためと称して、私たちに集合的健忘を強要しようとしているのです。
 個人データが作成された目的を超えて、文化遺産のため、そして法的な目的のために個人データを収集・保存し、プライバシーを保護しながら情報へのアクセスを確保することは、民主主義社会の特権です。そして民主主義社会は長い間、この分野では厳格な立法を保ってきました。
 ヨーロッパはデータ保存を禁止してはなりません。その反対に、データ保護と統制されたアクセスを保障しなければなりません。ヨーロッパは市民に十分な技術的、財政的そして人的資源を提供しなければならず、それにはデータを適切に取り扱うための技術を持つ専門職を配置することも含まれています。
 取り返しのつかない結果をもたらすような決断を避けるため、私たちは欧州委員会に、この法案の採決を一時停止し、より慎重に議論するよう求めます。

敬具
[あなたの名前]

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同法案については、欧州議会の下記のサイトが参考になります。
http://europa.eu/rapid/press-release_MEMO-13-233_en.htm

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投稿者: jsas 投稿日時: 2013-5-1 20:59:10 (2120 ヒット)
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