日本アーカイブズ学会では、2017年度より登録アーキビスト資格者を対象とした研修会を開催しております。
本年度は、「アーキビスト制度を考える」をテーマとしました。
日本で本格的に文書館運動が始まったなかで、1980年代以降、専門職養成および資格制度をめぐる問題は、長年の課題でした。これに対し、日本アーカイブズ学会では、2012年度より登録アーキビスト制度を開始し、「アーカイブズ学にもとづく体系的な知識と技能を有し、アーカイブズ機関等において記録ならびにアーカイブズの管理等の専門的業務を遂行し、その職務を通じて、広く社会に奉仕する者」を「登録アーキビスト」と認定する活動を行っています(「日本アーカイブズ学会登録アーキビストに関する規程」)。その後、国立公文書館では2020年度より「認証アーキビスト」の認定、2024年度からは「准認証アーキビスト」の認定も始めるなど、アーキビストをめぐる制度は徐々に整いつつあります。
アーキビストの配置を検討する自治体も徐々に増加し、アーキビストをめぐる社会的認知も高まりつつあります。組織の中で、アーカイブズ関係者がアーキビスト制度について説明する機会も増えているように思われます。その一方で、レコードマネジメントとの連携、専門職の雇用形態、継続的な専門知識・技術の養成など、課題も少なくありません。
そこで本年度は、そもそもアーキビストはどのような制度のもとで存立しているのか、欧米の事例に学びつつ、あらためて考えてみたいと思います。社会にアーキビストが定着している事例をもとに、日本のこれからのアーキビスト制度についてディスカッションできればと思います。
下記の要領で開催しますので、奮ってお申し込みください。
◆日 時:2025年9月28日(日) 13時30分~16時30分
◆開催方法:オンライン(Zoom)
◆講 師:湯上良氏(昭和女子大学)
◆プログラム
13:20 受付開始
13:30~13:35 開会挨拶・趣旨説明
13:35~14:15 講演「欧米諸国のアーキビスト制度-イタリアを中心に(仮)」
14:15~14:25 休憩・設定準備
14:25~15:05 グループディスカッション
15:05~15:10 休憩
15:10~16:00 全体討論
16:00~16:30 登録更新手続について
16:30 閉会挨拶
◆申し込み方法
①氏名、②登録番号、③所属をご記入の上、下記メールアドレスに申し込みください。
また、今回のテーマに関し、日頃考えていること・議論したいことなどもお書きいただけると幸いです。
申 込 先:toroku_archivist★jsas.info
「★」を「@」に替えてください。
締め切り:2025 年9月25日(木)
◆参 加 費:無料
*本研修会は登録アーキビスト資格者のみを対象とするものです。有資格者以外の方はご参加頂けません。どうぞご了承ください。